支払いが止まったら、あなたにも影響が及びます

離婚の話し合いが始まると、夫が住宅ローンの支払いを止めてしまうケースがあります。「もう自分が住まない家のローンは払いたくない」という心理からです。

しかし、住宅ローンの契約は夫婦間の問題とは別のものです。ローン契約上の支払い義務は、離婚の合意や協議の進行とは無関係に継続します。そして、妻が連帯保証人や連帯債務者になっている場合、夫の滞納によって妻に支払い請求が来ることになります。

⚠ まず確認すべきこと

ローン契約書を確認し、自分が連帯保証人・連帯債務者・ペアローンのいずれに該当するかを把握してください。該当する場合、夫の滞納はそのまま自分の問題になります。

よくある3つのパターンと、それぞれのリスク

パターン①:夫の単独名義・妻が連帯保証人

もっとも多いパターンです。住宅ローンの名義は夫で、妻が連帯保証人として契約書に署名しているケースです。

夫が返済を止めると、金融機関は連帯保証人である妻にも残債全額の支払いを請求できます。「夫に請求してほしい」と求めても、連帯保証には「催告の抗弁権」がないため、金融機関は妻に直接請求する権利を持っています。

パターン②:夫婦の共有名義・連帯債務

夫婦の収入を合算してローンを組んだケースです。この場合、夫婦ともに債務者であり、どちらか一方が払えなくなれば、もう一方に全額の返済義務が生じます。

さらに、物件が共有名義のため、売却するには夫婦双方の同意が必要です。離婚協議が難航している場合、一方が売却を拒否するケースもあり、問題が長期化しやすい構造です。

パターン③:ペアローン(各自が独立した債務者)

夫婦がそれぞれ別のローンを組み、互いの連帯保証人になっているケースです。夫が自分のローンを滞納すると、妻は夫のローンの連帯保証人として請求を受けます。同時に、妻自身のローン返済も続きます。

💡 共通するポイント

いずれのパターンでも、「離婚したからローンの責任がなくなる」ということはありません。離婚協議書に「夫がローンを払い続ける」と記載しても、それは夫婦間の約束にすぎず、金融機関に対する法的拘束力はありません。

放置するとどうなるか

1
滞納1〜3ヶ月
金融機関から夫と妻(連帯保証人)の両方に督促が届く。この段階で対処すれば選択肢が広い。
2
期限の利益喪失
残債の一括返済を要求される。分割での返済ができなくなる。信用情報に事故登録。
3
競売申立て
物件が競売にかけられる。市場価格の5〜7割で売却され、残った債務は夫婦双方に請求が残る。
4
競売後
売却額で残債を返しきれなかった場合、残額は妻にも請求される。最悪の場合、自己破産の検討が必要になるケースも。

離婚の話し合いに集中するあまり、ローンの問題を後回しにしてしまう方は少なくありません。しかし、滞納が進むほど選択肢は狭まり、最終的には夫婦双方の経済的ダメージが大きくなります。

解決のための4つの選択肢

選択肢①:夫にローンを払い続けてもらう

夫がそのまま住み続け、ローンを返済する方法です。ただし、離婚後に夫が本当に払い続ける保証はありません。公正証書を作成しても、金融機関に対する連帯保証の責任は残ります。

リスク:離婚後に夫が再び滞納した場合、妻に請求が来る。連帯保証人の変更は金融機関が認めないケースがほとんど。

選択肢②:妻がローンを引き継ぐ

妻の収入で借り換えができれば、名義変更してローンを引き継ぐ方法もあります。ただし、妻単独でローン審査に通るだけの収入が必要です。

リスク:審査に通らない場合が多い。通っても、離婚後に一人で住宅ローンを抱える経済的負担は大きい。

選択肢③:仲介で売却する(任意売却)

物件を市場で売却し、売却代金でローンを返済する方法です。市場価格に近い金額で売れる可能性が高く、残債を最小限に抑えられます。

注意点:夫婦双方の合意が必要。買い手が見つかるまで1〜6ヶ月程度かかる場合がある。内覧対応が必要。

選択肢④:買取会社に売却する

不動産買取会社に直接売却する方法です。仲介より価格は下がる傾向がありますが、最短数日で売却が完了します。

メリット:スピードが速い。内覧不要で近隣に知られにくい。夫婦の合意さえあれば、離婚成立前でも手続き可能。確実に売れるため、滞納が進行している場合に有効。

💡 離婚×不動産売却のポイント

離婚に伴う不動産売却では、「ローンの問題」と「財産分与の問題」は別々に考える必要があります。ローンは金融機関との契約であり、財産分与は夫婦間の取り決めです。弁護士と不動産の専門家の両方に相談することをお勧めします。

今すぐ取るべき3つのアクション

① ローン契約の内容を確認する

契約書が手元にない場合は、金融機関に再発行を依頼してください。確認すべきは、名義人が誰か、連帯保証人・連帯債務者は誰か、残債はいくらか、の3点です。

② 物件の査定を受ける

物件がいくらで売れるかを知らなければ、どの選択肢を取るか判断できません。残債と売却見込額の差によって、アンダーローン(売れば完済できる)かオーバーローン(足りない)かが決まります。

③ 弁護士と不動産会社の両方に相談する

離婚の法律面は弁護士に、物件の売却は不動産会社に相談してください。特に、オーバーローンの場合は任意売却の経験がある不動産会社が必要です。債権者との交渉には専門的なノウハウが求められます。

当社でできること

不動産売却サポート株式会社は、離婚に伴う不動産の買取に多数対応しています。

当社の特徴
守秘対応 離婚に関する事情は厳重に管理。ご近所や職場に知られない形で売却可能
スピード 最短3日で決済。協議と並行して売却を進められる
共有名義 夫婦双方との連絡・調整に対応。片方からのご相談も可能
買取対象 マンション(2LDK以上・オーナーチェンジ可)・一戸建て・小規模アパート一棟
対応エリア 47都道府県対応(28都道府県で実績)
提携体制 仲介専門の提携会社2社(関東・関西)と連携。仲介が有利な場合はそちらをご案内
士業連携 弁護士・司法書士との連携体制あり。まだ弁護士に相談していない場合もご案内可能

夫がローンを払わなくなった時点で、問題はすでに始まっています。早い段階で状況を整理することが、あなた自身を守る最善の方法です。

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