買取と仲介で「手取り額」が逆転することがある

不動産買取の価格は、仲介で売る場合より2〜3割低くなるのが一般的です。しかし、「売却価格」と「手取り額」は同じではありません。売却にかかる費用を差し引いた「手取り額」で比較すると、買取と仲介の差は想像より小さく、場合によっては逆転することもあります。

この記事では、買取で売主が実際に負担する費用を一覧にし、仲介との比較を具体的な数字で示します。「結局いくら手元に残るのか」を正確に把握するために、ぜひ最後までお読みください。

買取時に売主が負担する費用一覧

買取で不動産を売却する際に、売主が負担する可能性のある費用は以下のとおりです。

費用項目 金額の目安 備考
仲介手数料 0円 買取会社に直接売却する場合は不要。仲介会社経由の買取は発生
印紙税 1万〜6万円 売買契約書に貼付。売買価格により異なる(1,000万超〜5,000万以下は1万円)
抵当権抹消費用 1.5万〜3万円 住宅ローンが残っている場合。登録免許税(1不動産1,000円)+司法書士報酬
住所変更登記 1万〜2万円 登記上の住所と現住所が異なる場合に必要
住民票・印鑑証明書等 数百円〜数千円 各種証明書の取得費用
ローン繰上返済手数料 0円〜3万円程度 金融機関により異なる。無料の場合も多い
譲渡所得税・住民税 利益が出た場合のみ 購入価格より高く売れた場合に課税。各種特例あり
💡 最大の違いは「仲介手数料ゼロ」

買取会社に直接売却する場合、仲介手数料は発生しません。仲介手数料は「売買価格×3%+6万円+消費税」で計算されるため、たとえば2,500万円の物件なら約89万円、3,000万円なら約105万円の節約になります。この金額は、買取と仲介の価格差を大きく縮める要因です。

意外と知られていない非課税項目

不動産売却に関連して、売主が「かかると思っていたが実は不要」な費用がいくつかあります。

測量費用。買取の場合、多くの買取会社は現況測量で対応するため、売主が確定測量費用(30万〜80万円)を負担する必要がないことがほとんどです。仲介で売却する場合は、買主側から確定測量を求められるケースが多く、売主負担になります。

建物解体費用。古家付きの土地を売却する場合、仲介では「更地渡し」を条件とされることがあり、解体費用(木造で100万〜200万円程度)が売主負担になります。買取の場合は現況のまま購入するのが一般的です。

残置物の処分費用。多くの買取会社は残置物ありのまま購入します。ただし、処分費用分が査定額から差し引かれることがあるため、自分で処分できるものは事前に対応しておくと手取り額が増えます。

仲介との費用比較——具体例で検証

実際の数字で、買取と仲介の手取り額を比較してみましょう。

ケース:築25年・3LDKマンション(住宅ローン残債あり)

項目 仲介で売却 買取で売却
売却価格 2,800万円 2,200万円
仲介手数料 −100.5万円 0円
印紙税 −1万円 −1万円
抵当権抹消費用 −2万円 −2万円
住所変更登記 −1.5万円 −1.5万円
ローン繰上返済手数料 −2万円 −2万円
売却期間中の維持費(6ヶ月分) −90万円 ※ 0円
手取り額 2,603万円 2,193.5万円
差額 約410万円(仲介のほうが高い)

※ 売却期間中の維持費:住宅ローン返済月10万円+管理費・修繕積立金月3万円+固定資産税月割2万円 = 月15万円 × 6ヶ月

この例では仲介のほうが約410万円手取り額が多くなりますが、これは「6ヶ月以内に2,800万円で売れた場合」の計算です。

仲介で売れなかった場合のシナリオ

仲介で6ヶ月売れず、値下げして2,500万円で成約した場合を計算してみます。

項目 仲介(値下げ後) 買取
売却価格 2,500万円 2,200万円
仲介手数料 −89.1万円 0円
印紙税 −1万円 −1万円
抵当権抹消・住所変更 −3.5万円 −3.5万円
ローン繰上返済手数料 −2万円 −2万円
売却期間中の維持費(12ヶ月分) −180万円 0円
手取り額 2,224.4万円 2,193.5万円
差額 約31万円(ほぼ同額)

値下げして12ヶ月かかった場合、手取り額の差はわずか31万円にまで縮まります。ここに12ヶ月分の精神的負担、内覧対応の手間、売れない不安を加味すると、買取のほうが合理的だと判断する方が多いのは理解できるでしょう。

手取り額を最大化するためのポイント

買取で売却する場合に、手取り額を少しでも増やすためにできることをまとめます。

直接買取の会社に依頼する。仲介会社を経由して買取会社に売却すると、仲介手数料が発生します。買取会社に直接問い合わせれば、この費用をゼロにできます。「仲介経由の買取」と「直接買取」の違いは意外と知られていません。

複数社の査定を比較する。買取会社ごとに査定額は異なります。2〜3社に査定を依頼し、金額と条件(契約不適合責任の免責範囲、決済時期、残置物の扱い)を比較してください。

ローンの繰上返済手数料を事前に確認する。金融機関によって手数料は0円〜3万円程度と幅があります。インターネットバンキングで手続きすると無料になる金融機関もあります。事前に確認しておきましょう。

譲渡所得税の特例を確認する。自宅(居住用財産)を売却した場合、譲渡所得から最大3,000万円を控除できる特例があります。この特例を適用できれば、多くのケースで譲渡所得税はかかりません。適用条件がありますので、税理士に相談することをお勧めします。

💡 「3,000万円特別控除」の主な適用条件

1. 自分が住んでいた家であること(住まなくなった日から3年後の12月31日まで)
2. 売却先が親族や同族会社でないこと
3. 前年・前々年にこの特例を使っていないこと
4. 他の特例(買換え特例など)と併用できない場合がある

詳細は税務署または税理士にご確認ください。

当社の場合——費用面でのサポート

不動産売却サポート株式会社では、売主様の手取り額を正確に把握していただくために、以下の対応を行っています。

手取り額のシミュレーションを査定時に提示。査定額だけでなく、「売却にかかる費用」と「手取り額」を一覧にしてお渡しします。仲介で売却した場合のシミュレーションもあわせて作成し、比較できるようにしています。

仲介手数料はゼロ。当社は自社で直接買取を行うため、仲介手数料は一切かかりません。仲介会社を通じてお問い合わせいただいた場合でも、直接お取引に切り替えることで手数料を節約できるケースがあります。

司法書士費用の一部負担。抵当権抹消や住所変更登記にかかる司法書士費用は、当社指定の司法書士をご利用いただくことで、相場より低い費用でご案内できます。

税理士の紹介。譲渡所得税の申告が必要な場合、提携の税理士をご紹介します。初回相談は無料です。

当社で買取した場合の費用イメージ
仲介手数料 0円
契約不適合責任 全面免責(売却後のトラブルリスクなし)
残置物処分 対応可(処分費用は査定時に明示)
測量費用 原則不要(現況測量で対応)
建物解体費用 不要(現況買取)

「結局いくら手元に残るのか」——この疑問に対して、曖昧な説明ではなく具体的な数字でお答えするのが当社のスタンスです。お気軽にご相談ください。

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