売却中に人生が動くことは珍しくない
仲介に出して売却活動を始めたものの、その最中に想定外の事情が発生した。転勤の辞令が出た。離婚が決まった。体調を崩した。親の介護が始まった。事業の資金繰りが急に悪化した。
不動産の売却には平均3〜6ヶ月かかります。その間に人生が動くのは「仕方のないこと」であり、後ろめたさを感じる必要はまったくありません。
仲介中でも買取への切り替えは可能です。媒介契約の種類と残り期間によって手順は異なりますが、いずれの場合も「もう待てない」状況で仲介を続けるリスクのほうが大きいです。事情が変わったら、早めに次の手を打つことが結果的にもっとも損失を小さくします。
よくある事情変化のパターン
パターン① 転勤・転職が決まった
引越し日が確定し、新居の契約も進んでいる。仲介で売れるのを待つ余裕がなくなった。二重のローン返済や家賃負担が始まる前に現金化したい。
パターン② 離婚が決まった
売却活動中に離婚が確定した。共有名義の物件を早く処分して、元配偶者との関係を清算したい。財産分与の期限が迫っている。売却中の内覧対応で元配偶者と連絡を取り続けること自体が精神的な負担になっている。
📄 関連記事:離婚と住宅ローン——払わなくなった場合の選択肢パターン③ 病気・介護が発生した
自分自身の病気や、家族の介護が急に始まり、売却活動に時間と労力を割けなくなった。内覧対応や仲介会社とのやり取りが困難になった。医療費や介護費用のために早急に現金が必要になった。
パターン④ 資金繰りが悪化した
事業の資金ショート、予定していた収入が途絶えた、別の借入の返済期限が迫っている——仲介で「いつ売れるかわからない」状態を続ける余裕がなくなった。
パターン⑤ 相続の急展開
遺産分割協議が予想外に長引き、他の相続人との関係が悪化。早期に物件を現金化して、分割を終わらせたい。相続税の納付期限が近づいている。
📄 関連記事:相続アパートの売却——兄弟が反対している場合媒介契約の種類別・切り替え手順
仲介から買取に切り替える際の手順は、現在の媒介契約の種類によって異なります。
| 契約種類 | 切り替えの方法 |
|---|---|
| 一般媒介 | 契約期間中でも他社に依頼可能。買取会社に直接売却できる。仲介会社に一報を入れるのが望ましい |
| 専任媒介 | 売主が自ら見つけた買い手との取引は可能。ただし他の不動産会社への依頼は不可。契約期間(最長3ヶ月)の満了を待てば自由に切り替えられる |
| 専属専任媒介 | もっとも拘束力が強い。売主が自ら見つけた買い手との取引も不可。契約期間(最長3ヶ月)の満了まで待つ必要がある |
仲介会社が報告義務を怠っている、レインズへの登録を行っていないなど、仲介会社側に契約違反がある場合は、期間満了を待たず解除できる場合があります。また、売主・仲介会社双方の合意があれば、契約期間中でも合意解除は可能です。
仲介会社に伝える際のポイント
「仲介を続けられなくなった」と伝えるのは気が引けるかもしれません。しかし、売主の事情変化は日常的に起きることであり、誠実な仲介会社であれば理解してくれます。
伝え方の基本は「事実をそのまま伝える」ことです。
「転勤が決まり、◯月までに現金化する必要が出ました」「離婚が確定し、早期に売却を完了させたいです」——具体的な事情を伝えれば、仲介会社も対応を提案してくれます。仲介会社自身が買取業者を紹介してくれるケースもあります。
ただし、仲介会社経由で買取業者に売る場合は仲介手数料が発生する点に注意してください。直接買取であれば手数料はかかりません。
📄 関連記事:仲介経由の買取と直接買取の違い——手数料で損しないために切り替え時に変わること
| 項目 | 仲介を継続 | 買取に切り替え |
|---|---|---|
| 売却時期 | 不確定(買い手次第) | 確定(最短数日〜2週間) |
| 売却価格 | 市場価格に近い可能性 | 市場価格の7〜8割程度 |
| 仲介手数料 | あり(成約時) | なし(直接買取の場合) |
| 内覧対応 | 継続(複数回) | 不要(または1回のみ) |
| 広告掲載 | 継続(近隣に知られる) | 不要(秘密厳守) |
| 確実性 | 売れない可能性あり | 提示額で確実に売れる |
売却価格は仲介のほうが高くなる可能性がありますが、それは「売れた場合」の話です。事情が変わって「いつまでに売れるか」が最重要になった段階では、確実性とスピードの価値が価格差を上回るケースが多いです。
仲介を続けた場合の維持費(ローン返済・管理費・固定資産税)も考慮すると、手取りの差はさらに縮まります。
「もう少し待てば売れるかもしれない」の落とし穴
事情が変わっているにもかかわらず、「あと1ヶ月待てば売れるかも」と仲介を引き延ばすことのリスクは3つあります。
リスク① 時間の損失は取り戻せない。転勤の日は来る。離婚調停の期日は延ばせない。ローンの返済期日は動かない。待った1ヶ月で売れなかった場合、状況はさらに厳しくなります。
リスク② 長期売出しで物件が「傷む」。ポータルサイトに長く掲載された物件は「売れ残り」と見なされ、買い手が敬遠します。仲介での成約可能性がさらに下がる悪循環に入ります。
リスク③ 精神的な負担が蓄積する。事情変化の最中に売却活動を続ける精神的コストは過小評価されがちです。売却の不安を抱えたまま転勤先での生活を始める、離婚調停と売却を同時に進める——これらの負担は決して小さくありません。
当社の対応について
不動産売却サポート株式会社は、仲介中の物件についても買取のご相談をお受けしています。
| 仲介中の方へのサポート | |
|---|---|
| 相談・査定 | 仲介中でも可能。媒介契約の状況に応じてアドバイス |
| 切り替え時期 | 契約状況を確認のうえ、最短ルートをご提案 |
| 仲介手数料 | 当社への直接売却なら不要 |
| 決済スピード | 最短3日。急ぎの場合も対応可能 |
| 秘密厳守 | 仲介中であることを含め、秘密厳守で対応 |
| 仲介が有利な場合 | 正直にお伝えし、提携の仲介会社をご案内 |
事情が変わったら、まずご状況をお聞かせください。買取が最善かどうかも含めて、率直にお伝えします。仲介を続けるべき状況であれば、そうお伝えします。
📝 事情が変わったら、まずご状況をお聞かせください 📄 関連記事:仲介と買取、どちらが自分に向いているか判断する基準 📋 買取の流れ(最短3日〜)を確認する
